【競馬現地映像】メイショウタバル物語・継承──宝塚記念制覇から有馬記念へ。松本オーナーの意志とゴールドシップの血が導くグランプリへの道 宝塚記念2025.6.15

【競馬現地映像】メイショウタバル物語・継承──宝塚記念制覇から有馬記念へ。松本オーナーの意志とゴールドシップの血が導くグランプリへの道 宝塚記念2025.6.15



メイショウタバル物語

継承

「継承」。
日曜劇場『ロイヤルファミリー』のテーマは、まさにその一語に集約されていた。
父から子へ。
想いから想いへ。
築き上げてきたものを、血と意志とともに受け渡していく物語。

それは、競馬の世界でも同じだ。
そして、メイショウタバルの物語は、まさにその“継承”そのもののように映る。

宝塚記念。
メイショウタバルは、メイショウのオーナーにGⅠの栄光を届けた。
その勝利は単なる一勝ではない。
長い年月をかけて積み重ねられてきた歴史への、ひとつの答えだった。

松本好雄オーナーは、8月23日にJRA通算2000勝を達成する。
誰もが知る名伯楽。
数えきれないほどの名馬を世に送り出してきた存在。
そしてその功績とともに、メイショウの馬たち、あの勝負服は、息子・松本好隆オーナーへと継承された。

父から子へ。
馬主としての魂が、確かに受け渡された瞬間だった。

だが、メイショウタバルの日々は、決して順風満帆ではなかった。
むしろ、苦難の連続だった。

京都2000メートル。
角田大河騎手を背にデビューしたメイショウタバルは、数多の名馬がそうであったように、スタートで出遅れる。
位置取りは後方。
結果は4着。
だが、敗戦の中に確かな光があった。
直線で繰り出した上がりは最速。
この馬には、まだ語られていない力がある。
そう感じさせる内容だった。

勝ち上がったのは3戦目。
簡単ではなかったが、着実に階段を上っていく。
若駒ステークス除外という不運を乗り越え、つばき賞を連勝。
馬は、確実に芯を作り始めていた。

迎えた毎日杯。
評価は5番人気。
決して主役扱いではない。
だが、パドックに漂う空気が違った。
オーラがあった。
「何かを起こす」気配が、確かにそこにあった。

これまででベストと言えるスタート。
メイショウタバルは迷わず逃げた。
思えば、このとき坂井騎手が導いた選択こそが、メイショウタバルの競走人生を決定づけた。
軽快なラップで淡々と飛ばす。
後続に息を入れさせず、重馬場を味方につける。
時計は1分46秒0。
上がり最速34秒4。
1馬身ではない、2馬身でもない。
1秒差という圧勝だった。

クラシックを期待させる走りだった。
だが、現実はまた厳しい。

皐月賞。
あまりにも速すぎるハイラップ。
持ち味を殺され、結果は17着。
ダービーは、無念の取り消し。
夢は、また遠ざかった。

それでも、松本オーナーは諦めなかった。
クラシックへの想いを、簡単に手放すことはなかった。

神戸新聞杯。
並いる強豪を相手に、再び逃げる。
そして、逃げ切る。
圧勝。
ここで、逃げるスタイルが完全に定着する。
ハマったときの強さ。
それは、疑いようのない武器だった。

しかし、菊花賞本番。
展開は許されない。
逃げることができず、16着。
続く日経新春杯も11着。
結果だけを見れば、厳しい現実が突きつけられる。

だが、ここで物語は終わらない。
松本オーナーは、さらに挑戦を選ぶ。

ドバイターフ。
世界の舞台。
結果は0.4秒差の5着。
勝利には届かなかったが、通用した。
このレースから、鞍上は武豊騎手になる。

日本へ帰国し、挑んだ宝塚記念。
ここで、すべてが噛み合う。

メイショウタバルは、スタートから一気に加速。
ハイラップで逃げる。
11秒台を刻み続ける消耗戦。
後続は次々と脚を失っていく。
そのまま、3馬身差。
圧勝だった。

天皇賞・秋。
今度はスローの逃げ。
だが、スローになりすぎた。
切れ味鋭い3歳馬に飲み込まれ、結果は6着。
逃げの難しさを、あらためて突きつけられる。

そして、有馬記念。
ここで、血の物語が浮かび上がる。

メイショウタバルは、浦河の血を引く。
母メイショウツバクロ。
そこに掛け合わされたのは、日高の星・ゴールドシップ。
有馬記念1着、3着、3着、8着。
宝塚記念連覇。
グランプリに滅法強かった王者。

その血を、メイショウタバルは確かに受け継いでいる。
この舞台が似合わないはずがない。

有馬記念。
逃げ。
武豊。

メイショウタバルの全成績は5-0-0-7。
勝つか、負けるか。
2着はいらない。
この馬は、そういう存在だ。

継承された血。
継承された意志。
継承された勝負服。

目指すのは、ただひとつ。
有馬の頂点のみ。
#競馬
#有馬記念
#メイショウタバル

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